芸術思考学会

2024/10/11
第6回オンラインお茶会のご報告
ATナイトは、「秋の夜長に、この秋に行きたい(行った)芸術体験」というテーマで開催されました。参加者は、秋や芸術に関する様々な話題について自由に語り合いました。会を通して、秋ならではの芸術体験や楽しみ方、芸術と他分野をつなぐ学際的な視点などが共有されました。和やかな雰囲気の中で、芸術の秋にふさわしい実りある時間となりました。

会では、日本海総合病院でのホスピタルアート展示の入れ替え作業に関する報告がありました。短時間で多くの作品の展示を行い、今後も定期的に展示を変えていく予定だそうです。ボストンでのアート研修の体験談も語られました。美術館巡りを通して五感で芸術を体感できた貴重な機会だったと。日本ではなかなかそのような体験ができる場所が少ないという指摘も。アメリカの芸術教育の特徴が浮き彫りになりました。

ある参加者は、絵の具で「異国の花火」をテーマにした作品を制作したエピソードを披露。学生に「なくなったものを描いてみよう」という課題を出したところ、活き活きとした表現で思い出を描いてくれたそうです。生徒の豊かな感性に驚かされた経験談でした。

また、大学院でSTEAM教育やウェルビーイングと芸術の関係性を研究したいという展望も示されました。アートには他分野をつなぐ役割があり、そのきっかけづくりをしたいと。STEMからSTEAMへの変遷については、オバマ前大統領の影響があったという話題も。

秋の楽しみとしては、日本酒の冷や卸しやボジョレーヌーボーといった季節のお酒が挙げられました。秋は新しいコミュニティとの出会いが生まれる時期。新たなつながりに心踊る季節でもあるようです。

ATナイトでは、秋や芸術をめぐる多様な話題が取り上げられ、参加者それぞれの視点から活発な意見交換が行われました。芸術教育、芸術と他分野との関係性、秋ならではの芸術体験など、芸術の様々な側面に光が当てられました。会を通して、芸術の可能性と魅力が再確認されたと同時に、参加者間の交流も深まりました。芸術と社会の関わりについて探求を続けていくことの重要性を感じさせる、意義深いATナイトとなりました。